サイゴルフクラブ（Sai Golf Club）

2021年後半にオープン予定のサイゴルフクラブは、JMP Golf Designのボブ・ムーアによって設計されたリンクスタイプのコースで、他のアジアの最高レベルのゴルフ場と比較しても全く遜色ない上に、PGAのレベルをも満たした仕上がりとなるだろう。

ボブ・ムーアは、かつて見渡す限りのフラットな田園地帯だったこのアユタヤの土地を最もプレイしやすい18ホールのリンクスコースにデザインした。サイゴルフクラブはビジュアル的にも大変美しく、それは同時にゴルファーの挑戦心をも掻き立てるような設計でもある。砲台グリーンとハイリップバンカーが特徴で、グリーンは大きく、アンジュレーションはかなり強い。また、グリーン上には大きなコブがあるため、グリーンにオンしたボールもその傾斜でグリーンからこぼれ出てしまうことが多く、カップと反対側に乗せた場合は3パット以上を覚悟する必要があり、正確なアプローチショットが求められる。

また、多くのホールは砲台グリーンのため、グリーン周りには傾斜地のラフやバンカーがいたるところに配置されている。ホール間にはウッドチップや長い牧草が植えられ、スコットランドの様な雰囲気を醸し出している。フロント９とバック9の最終ホール、つまり9番ホールと18番ホールは特に印象深いホールだ。どちらもクラブハウスに向かってプレーし、片側はウォーターハザードに隣接している。そして、お椀型したグリーンの奥には円形の観客席があり、トーナメント開催時には観客は両方のグリーンを同時に観ることができるように設計されている。

クラブハウスはかなりモダンな設計ではあるが、伝統的なタイカラー、アクセント、ライトなどを上手に取り入れ機能的で使いやすい。アメニティも一流で、5つ星リゾートホテルのようだ。キャディーも良くトレーニングされ、接客サービスも素晴らしく、アジアで最高のプライベートクラブの一つとなるだろう。サイゴルフクラブは、オープンすれば目の肥えたタイ好きのゴルファーから高い評価を得るのにさほど時間を要しないであろう。